Node.jsを使ったシステム開発において、パスワード認証は非常に重要な機能の一つです。
本記事では、クライアントから送信されたパスワードをデータベースのデータと照合する認証処理を実装する方法について解説します。
目次
実装の背景
システムでは、以下のセキュリティ要件を満たす必要があります。
- データベース内のパスワードは暗号化された状態で保存する
- クライアント側では、パスワードをMD5ハッシュ化して送信する
- サーバー側で復号化したデータとクライアントからのハッシュ値を比較する
このような要件に対応するために、Node.jsのcrypto
モジュールを活用します。
データ登録処理
以下は、ユーザーデータを登録する処理の例です。
パスワード認証処理
以下に、認証処理を簡潔にまとめたコードを示します。
暗号化・復号化処理
以下は、暗号化および復号化を行うためのユーティリティ関数を定義したcrypto.js
ファイルの内容です。
処理の流れ
STEP
クライアントからのリクエスト受信
クライアントから送信されたMD5ハッシュ化済みパスワードを受け取ります。
STEP
データベースからユーザー情報を取得
全ユーザーのパスワードを含む情報をデータベースから取得します。
STEP
パスワードの復号化と照合
- データベースに保存されている暗号化パスワードを復号化します。
- 復号化したパスワードをMD5ハッシュ化して、クライアントからの値と比較します。
STEP
認証成功時の処理
一致した場合は、アクセストークンとリフレッシュトークンを発行します。
STEP
認証失敗時の処理
一致するデータがない場合はnull
を返します。
注意点
暗号化アルゴリズムやハッシュ化アルゴリズムを選定する際は、セキュリティ要件に基づいて慎重に検討してください。
MD5は衝突耐性が低いため、場合によってはSHA-256やbcryptを検討すべきです。
データベースのクエリで不要なデータを取得しないようにすることで、処理の効率を向上させることができます。
まとめ
本記事では、Node.jsを用いたパスワード認証処理の実装例を解説しました。
このコードをベースに、セキュリティ要件に応じた拡張やカスタマイズを行い、より安全な認証機能を実現してください。
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