Ubuntuの新しい長期サポート版である22.04がリリースされました!
当ブログでも度々ご紹介している通り、Ubuntu 20.04(LTS)で自宅サーバーを5台構築してますので、早速それらをUbuntu 22.04(LTS)にアップグレードしたいと思います!
手順をメモとして残しますので、良ければ参考にしてください。
事前確認と最新化(準備)
Ubuntu 22.04(LTS)にアップグレードする前に、まずは現在のバージョンの確認やUbuntu 20.04(LTS)の最新化を行います。
ここからの作業は全てroot権限で行ってください。
現在のバージョンの確認
以下のコマンドを実行して確認するか、
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# cat /etc/os-release NAME="Ubuntu" VERSION="20.04.4 LTS (Focal Fossa)" ID=ubuntu ID_LIKE=debian PRETTY_NAME="Ubuntu 20.04.4 LTS" VERSION_ID="20.04" HOME_URL="https://www.ubuntu.com/" SUPPORT_URL="https://help.ubuntu.com/" BUG_REPORT_URL="https://bugs.launchpad.net/ubuntu/" PRIVACY_POLICY_URL="https://www.ubuntu.com/legal/terms-and-policies/privacy-policy" VERSION_CODENAME=focal UBUNTU_CODENAME=focal |
もしくは、以下のコマンドで確認します。
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# lsb_release -a No LSB modules are available Distributor ID: Ubuntu Description: Ubuntu 20.04.4 LTS Release: 20.04 Codename: focal |
現在のバージョンが、「Ubuntu 20.04.4 LTS(現時点の最新)」でコードネームが「Focal Fossa」になっていれば確認完了です。
また、LTS(長期サポート版)になっているかも確認いておきましょう。
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# vi /etc/update-manager/release-upgrades Prompt=lts |
もし、PromptがNormalになっていれば、ltsに書き換えて保存してください。
Ubuntu 20.04(LTS)を最新化
上記の確認で最新のバージョンではなかった、もしくは最新かどうか不明な場合は、とりあえず以下のコマンドを実行して最新化しておきましょう。
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# apt update # apt upgrade -y |
一応、上記のコマンドだけでも問題ありませんでしたが、気になる方はパッケージの依存関係や競合を気にせず、カーネルやシステム全体をアップグレードできる以下のコマンドを実行してください。
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# apt dist-upgrade -y または # apt full-upgrade -y |
コマンドの使い分けについては、引用元の参考サイトをご覧ください。
項目 | apt-get upgrade | apt-get dist-upgrade | apt upgrade | apt full-upgrade |
---|---|---|---|---|
追加パッケージのインストール | しない | する | する | する |
不要なパッケージの削除 | しない | する | しない | する |
プログレスバーが表示されて進捗状況が分かりやすい? | ✕ | ✕ | ○ | ○ |
また、不要なパッケージを削除するならこちらです。
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# apt autoremove |
でも、アップグレード中に自動で削除してくれてる気がするので必要ないかもです。。
パッケージのインストール
最後に、次のアップグレードのコマンドを実行するには、以下のパッケージが必要になりますので、インストールされていない場合は実行してください。
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# apt install update-manager-core |
インストールされているかわからない場合も、悪さはしませんので一度試してみてくださいね。
アップグレード前にバックアップ
最新化まで完了したら、一旦Ubuntu全体のバックアップをしましょう!
失敗したら戻せなくなる可能性がありますからね。。
著者の場合は全て仮想マシンですので、vSphere Clientからスナップショットを作成しました。
Ubuntu 22.04(LTS)へアップグレード
さて、いよいよUbuntu 22.04(LTS)へアップグレードします!
アップグレード中はいくつか確認がありますが、基本的に1つのコマンドを実行するだけで、後はお任せになります。
SSHで作業する場合
とその前に、TeraTerm等で作業されている方も多いと思いますが、SSH接続でした状態でアップグレードすることは推奨されてないらしいので、アップグレード開始直後に以下の警告が表示されます。
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キャッシュを読み込み中 パッケージマネージャーをチェック中です SSH経由で実行していますが、続けますか? このセッションはSSH上で実行されているようです。アップグレードをSSH越しに行うことは推奨されません。アップグレードに失敗した時の復元が困難になるからです。 続行する場合、追加のSSHデーモンをポート '1022' で起動します。 本当に作業を進めてよろしいですか? 続行する[yN] N |
ですので、一度「N」で中止して、ファイアウォールが有効になっている場合は、上記の指示通りにTCPの1022ポートを開放します。
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# ufw allow 1022/tcp # ufw status |
これで下準備は全て完了です!
アップグレードの実行
それではアップグレードを開始します!
コマンドはこれだけ!
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# do-release-upgrade -d |
途中、色々と訊かれますが、実行後は基本的に「y」や「ENTER」キーだけで進めていきます。
また、突然以下のようなピンクの画面が出て来て、再起動やバージョンの差異などを確認されますが、こちらも「Yes」やデフォルトの選択で大丈夫です。
最後に、再起動したらUbuntu 22.04(LTS)へのアップグレードは完了です!
アップグレード後の確認
アップグレード後は、冒頭のバージョン確認コマンドなどで現状を確認してみてください。
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# cat /etc/os-release PRETTY_NAME="Ubuntu 22.04 LTS" NAME="Ubuntu" VERSION_ID="22.04" VERSION="22.04 (Jammy Jellyfish)" VERSION_CODENAME=jammy ID=ubuntu ID_LIKE=debian HOME_URL="https://www.ubuntu.com/" SUPPORT_URL="https://help.ubuntu.com/" BUG_REPORT_URL="https://bugs.launchpad.net/ubuntu/" PRIVACY_POLICY_URL="https://www.ubuntu.com/legal/terms-and-policies/privacy-policy" UBUNTU_CODENAME=jammy |
こちらでもOK!
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# lsb_release -a No LSB modules are available Distributor ID: Ubuntu Description: Ubuntu 22.04 LTS Release: 22.04 Codename: jammy |
後は、普段使っているシステムなども確認してみて下さい。
著者の場合は、PHPのバージョンが合わず、Zabbix 6.0が動かなくなったので、仕方なくスナップショットから戻しました。。
以上です!お疲れした!
コメント
コメント一覧 (2件)
はじめまして、UbuntuにApacheをインストールしていますが、次のLTSが出たら、クリーンインストールするしかないのかな?
と思っていました。
次のLTSが出たら、この記事を参考にしたいと思います。
5台のUbuntuをサーバーとして稼働ということは、グローバルIPも5個あるのでしょうか?
まだまだわからないことばかりですが、これから勉強したいと思います。
すみれさん、はじめまして。コメントありがとうございます!
そうですね、別のOSのメジャーバージョンをアップグレードした時は、変更が多すぎて(CentOSだったかな?)クリーンインストールしたのを覚えてます。
それに比べて、Ubuntuは超簡単でした!
グローバルIPは1つですよ!そんなにリッチじゃないですw
ルーティングでなんとかしてます(汗)