これまでの連載で、Zabbixでの様々なリソース監視をご紹介しましたので、ここで一旦まとめたいと思います。
Zabbixで監視するサーバーのリソース監視とは、一般的にCPU、メモリ、ディスクの監視を指します。
LinuxとWindowsで監視の設定方法が若干異なりますが、基本的にはほぼ同じです。
Zabbixのリソース監視まとめ
リソース監視はZabbixでサーバーを監視をする上で、死活監視以外では最も良く行われている監視と思います。
また、リソース監視はZabbixを利用して監視するための基礎知識としても、リソース以外の他の監視をする上でも、とても役に立ちますのでぜひ覚えておきましょう!
CPU使用率監視
ZabbixのCPU使用率監視は、LinuxもWindowsも同じアイテムキーで監視できます。
パラメータも複数ありますが、CPU全体の使用率を監視するなら、特にパラメータは必要ありません。
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system.cpu.util[<cpu>,<type>,<mode>,<logical_or_physical>] |
パラメータ | 設定可能な値 | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
<cpu> | 0,1,2,3… または all | all | 複数コアある場合は監視したいCPU番号を設定します。 |
<type> | user idle nice system iowait interrupt softirq steal guest guest_nice | Linux:user Windows:system | このパラメーターについては、プラットフォーム固有の詳細も参照してください。 |
<mode> | avg1 avg5 avg15 | avg1(1分間の平均) | モードを何分間の平均にするかを3つから選択します。 |
以前の記事では、パラメータなしの標準的なアイテムと、トリガーの依存関係を利用した2段階閾値の設定方法も記載していますので、ぜひご参照ください。
メモリ使用率監視
Zabbixのメモリ使用率監視は、LinuxとWindowsで設定方法が若干異なります。
Windowsは単純に第一パラメータに[pused]を使うのに対し、Linuxはメモリの空き容量の考え方が異なるので、アイテムの依存関係と保存前処理を利用して[pavailable]から計算します。
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vm.memory.size[<mode>] |
パラメータ | 設定可能な値 | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
<mode> | total active anon buffers cached exec file free inactive pinned shared slab wired used pused (used, percentage) available pavailable (available, percentage) | total | Windowsは[pused]でOK。 Linuxは100-[pavailable]で計算する。 このパラメーターについては、プラットフォーム固有の詳細も参照してください。 |
以前の記事で、ZabbixでのLinuxとWindowsのメモリ領域の考え方や計算方法について、詳しく記載していますので、こちらをご覧ください。
ディスク使用率監視
ディスク使用率監視では、LLD(ローレベルディスカバリ)を利用し、複数のディスクを自動検出してアイテムやトリガーもZabbixが自動的に作成する設定を行いました。
LLDを利用せずに手動でアイテムを作成する場合はこのようになります。
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vfs.fs.size[fs,<mode>] |
パラメータ | 設定可能な値 | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
fs | {#FSNAME}(LLDの場合) Windowsでは[C:](ドライブ)など | 必須項目です。 | |
<mode> | total free used pfree (free, percentage) pused (used, percentage) | total | 使用率なのにデフォルトが[total]って意味わかりませんが、LinuxもWindowsも共通で[pused]でOKです。 |
LLDを利用したディスク使用率監視を設定する場合は、こちらをご覧ください。
ディスカバリルールやアイテムのプロトタイプ、トリガーのプロトタイプなど詳しく掲載しています。
Zabbixにおけるリソース監視の色々
今回は、一般的なリソース監視をまとめてお伝えしましたが、例えば他にもCPUであれば、コアごとの使用率やロードアベレージ、コンテキストスイッチの監視もできます。
また、メモリやディスクも領域毎に細かく監視できますので、詳しくは公式サイトをご覧ください!
次回から、もっと特殊(?)な監視をご紹介したいと思います。
以上です!
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